朝鮮新聞 1930(昭和5)年1月10日付より引用 内地から帰る、失業労働者

見出しと本文では、内地での失業者の帰鮮が「非常に多い模様」としているが、警務当局の談ではそれは否定されている。

また、同日付の『京城日報』では、総督府社会課釜山出張所の調査を引用して「朝鮮人勞働者の歸還は例年通り 激增說は皮相の見」と見出しを打っており、こちらの見出しは修辞が過大であると判断した方がよさそうである。

本記事は韓国国史編纂委員会韓国史データベースに所蔵。

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舊正月を控へて、最近は釜山埠頭を來往する朝鮮人勞働者は非常に多く、大部分は內地出稼ぎから舊正月を郷里で迎へんとするものであるが、一方では緊縮不況にたゝられた失職失業も非常に多い模様で、従つて內務局では此等歸鮮者への對策に腐心してゐる模様である。右に關し警務當局の談に依ると、最近は日々数百名の歸還があるが、之は例年の事で、たゞ多少失業失職者も入ってゐるらしいと。